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ツカエルコラム

Bizsoftをご利用いただいている会計事務所を
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事務所の雰囲気から運営方針まで、
様々な角度からインタビューし、
ご紹介します。

近藤学税理士事務所

税理士 近藤学

〒619-0224
京都府木津川市兜台7-9-5
創業:平成8年2月

税理士はコンサルタントになるべき

今までの税理士は決算業務、記帳代行、そして税務に対しての助言などを含め顧問料として頂いていました。
これからは、経営支援に関わるサービスを別サービスと捉え、別途有償で提供していくべきだと私は考えています。元々経営支援込みで顧問料を頂き、サービス提供してきた経緯から、別途請求するのは難しい場合でも、明細を作り、今までの顧問料と経営支援料は別という認識を顧問先に持っていただく必要があると考えています。

冒頭、コンサルタントという表現を使いましたが、実際はコーチングとコンサルティングの間くらいと考えています。
顧問先、とくに社長が気にしているのは「売上」「資金繰り」「税金」だと私は思っており、ちゃんと数字をつくって、分析して、資料にして、予実管理を顧問先としっかりする必要があると考えています。

予実を作り、それを比較する。また、毎月徹底をする。当たり前に思える事ですが、中小企業では、それができていないのが実態です。コンサルティングは、このような支援のことを言っています。
例えば、売上であればいろんな区分をつけて分析し、毎月それをチェックする。先月に比べ、何が売れ、何が売れなかったのか。来月はどうするのか。そういった内容をしっかりと話し合い、議事録を取り、次回確認する。
これを繰り返していくだけでも、価値があります。

自ら資金繰りソフトを作り確信したアドバイスの重要性

コンサルティングをする際に、顧問先へ資金繰りのアドバイスをする為の良いシステムが無く、表計算ソフトを活用していました。ただ、専用のシステムではない為、再現性がなく、手間も掛かり、毎回2~3時間掛けて作成していました。これをなんとかシステムにできないか?と思いエンジニアに相談をしました。

結果はダメでした。良いものはできませんでした。
エンジニアは会計のプロではない為、仕方ないと思います。また、本来は会計ソフトでアドバイスに必要な資料ができれば一番良いとも思いました。しかしながら、会計ソフトは汎用的でなければならず、個々に合わせたカスタマイズが難しいことも理解していました。そこで私は元々パソコンや、表計算ソフトもくわしかったので自分で作ることとしました。

最初に作った資金繰りソフトは正直ひどい物でしたが、それでも作成されたキャッシュフロー計算書は顧問先の理解度がちがい、アドバイスの質が格段に向上しました。
その後も「なんとか会計ソフトのデータを活用できないか」「会計ソフトのデータを現場で使える数字にできないか」を目指して試行錯誤し作っていきました。
資金繰りソフトができてからは顧問先とのやり取りが大きく変化したのがわかりました。アドバイスの質が上がり、相手の理解度がまったく違ってきたのも感じました。そして顧問先の満足度も非常に高くなっているのも感じました。

会計ソフトは税務専門家にとってのインフラ

会計データは宝物だと私は思っています。それなのに、あまりにも粗末にされていると感じています。また、メーカーによっては、データを出力する際に必要な情報を隠してわざと使えないようにしているところもあります。
会計データを扱い、蓄積されていく会計ソフトは我々税務専門家にとって重要なインフラの役割を担っています。本来会計データはお客さんのもの。それを活用するのは当たり前なのに、それができないのは問題と捉えています。私がビズソフトのツカエル会計を使っている理由は、インフラとしてちゃんとしたデータが出力でき、会計ソフトとしても進化を続けているところです。現在ある会計ソフトのなかでは、理想のソフトに近いと私は思っています。

ここ数年で利用者も増えてきたクラウド会計ソフトについても、インフラという観点から考えるとまだ発展途上と考えています。
例えば、解約すると、データがどこにも残らない。これはアカウントという概念と、利用に対しての課金というビジネスモデルなので、当たり前なのですが、顧問契約を解除した顧問先から数年後、税務調査で元データが欲しいという話があったときに対応ができません。もちろん、CSVなどでバックアップを定期的に取ることで解決できるのかもしれませんが、事務所側の仕事が増え、解約した顧問先の責任も負いかねないことになります。

また、インターフェイス(入力手段)がブラウザしかないことも問題があります。災害等で通信障害が発生し、通信インフラがダウンしてしまうと何もできない状況になってしまいます。
ツカエル会計は元々Windows向けのソフトとして作り続けられ、その追加機能としてクラウドでも利用できるという思想で設計されています。この考え方は、現時点で唯一クラウド会計ソフトの問題を解決できるソフトだと思っています。
ビズソフトには、今後も我々税務専門家にとってより良いインフラとしての会計ソフトを提供し続けて頂きたいと期待しています。

取材日:2019年08月21日